三谷八幡神社の地蔵菩薩庚申塔

三谷八幡神社の所在地:東京都江戸川区北小岩8丁目23−19

三谷八幡神社には、江戸川区最古の地蔵菩薩庚申塔があります。
この庚申塔は、江戸川区登録有形民俗文化財・民俗資料になっています。
三谷地蔵の念仏講は、念仏の声調や和讃の節回しに南葛飾の古い形態を残しているそうです。

三谷八幡神社
三谷八幡神社

三谷八幡神社の創建は定かではないものの、元禄8年(1695年)の記録に神社の名前が出ているとのことから、それ以前の創建です。
この場所は、江戸時代は小岩田村字三谷といわれたところです。
このため、三谷八幡神社は別名、小岩田八幡神社とも呼ばれています。

八幡神社所在の「地蔵菩薩像 庚申塔」について

期待を膨らませた全員を裏切るのですが、残念なお知らせが2つあります。

ひとつ目は、その姿を見ることができないということ
ふたつ目は、江戸川区で最古ではない可能性が高いこと

では、詳しく説明します。

庚申塔がある場所

境内右奥にある「神楽殿」の看板が出ている建屋内にあります。
神社側は、こちら側の建物も社務所と呼んでいるようですが、実際は念仏講を行うための場所になっています。(境内左奥にも立派な社務所があります)

残念なことに、普段は鍵が掛かっていて入れません

三谷八幡神社 社務所
三谷八幡神社 社務所

ガラスが入っていない格子の隙間から、室内の様子を覗うことになるのですが、薄暗さと遠さで地蔵菩薩を確認できません。
結局、スマートフォンのレンズを隙間に押し当て、望遠&フラッシュの力を借りて撮影したのが、下の写真。どうでしょう?

三谷(小岩田)八幡神社の庚申塔
三谷(小岩田)八幡神社の庚申塔

木箱に入れられた地蔵菩薩が確認できますが、お顔の前に幕に付けられた房があって...

手元の資料で庚申塔を確認

地蔵菩薩像は、万治元年十月(1658年)の建立で、上部中央に「庚申」の文字があるといいます。

ただ、この「庚申」という文字は、後になって追加されたものという説が有力です。
その理由として、識者は、江戸時代初期の庚申塔で「庚申」の2文字だけというのは考え難いこと、「庚申」の書体が他の文字と異なること、の2点を挙げています。

折角なので神社も見ていきましょう

まずは外構部に注目。
日本相撲協会 47代横綱「鏡山 剛」の名があります。
現役時代は「柏戸」、1996年没。
引退後の1970年、鏡山部屋を、北小岩に作りました。(現在は新小岩に移転)

鏡山部屋の痕跡
鏡山部屋の痕跡

神社の詳細は、こちら。おススメの散歩コース

三谷八幡神社に立ち寄る、おススメの庚申塔巡りコース

三谷(小岩田)八幡神社へのアクセス

北総線 新柴又駅から徒歩9分 (700m)
京成本線 京成小岩駅から徒歩12分 (1.0km)