庚申塔の所在地:東京都江戸川区南小岩4丁目15−12 区立南小岩小学校 南東角
通学する子供たちを見守るように、信号のある交差点の角に庚申塔が建っています。
こちらの庚申塔がある場所は、旧地名で言うと「下小岩村 中曽根地区」です。
路傍の庚申塔ですが、木製の祠に収められ、綺麗な花が飾られています。
こちらの庚申塔は、区立南小岩小学校の外構という扱い。
現在、小学校の建て替え工事が行われているので、この姿で写真に残るのはあと僅かです。
庚申塔 正面
駒形の石造物の正面に刻まれた文字は「青面金剛」。台座に三猿が描かれています。
庚申塔 左側面
左側面に紀年銘が入っています。
読み取れたのは、「文化七庚午星」「九月吉辰」「建之」。(赤字はネットの力を借りて判読)
庚申塔 右側面
「仲曽根講中」の文字が読み取れます。
「仲曽根」と表記していた時代だったのでしょう。
南小岩小学校南東角の庚申塔(まとめ)
下小岩村中曽根にあった文化7年(1810年)の庚申塔でした。
江戸時代後期の庚申塔に良く見られる「青面金剛」の文字だけのシンプルなものです。
下小岩村中曽根という地区を「今昔マップ on the Web」で見ると、小規模な集落であったようです。
庚申塔からは、南に徒歩4分ほどのところに中曽根天祖神社があります。
庚申塔がある場所が、中曽根地区の北西端で千葉街道(元佐倉道)に繋がる道の脇。
神社がある場所が、集落の南端という感じです。
神社の境内には中曽根地区の歴史が書かれた石碑があります。それによれば、平安末期から戦国時代のころには、この地に人々が暮らすようになっていたようです。
鎌倉時代には「中曽根村」、江戸時代には「下小岩村字中曽根耕地」と言われていたそうです。
この庚申塔へのアクセス
JR総武線 小岩駅より徒歩16分 (1.2km)