庚申塔の所在地:東京都江戸川区西小岩2丁目2−8 上一色天祖神社境内
庚申塔があるのは、上一色天祖神社の境内です。
上一色天祖神社は、江戸時代は上一色村の鎮守として信仰を集めていました。

新中川に面した方が表参道、小学校側に面した方が裏参道です。
庚申塔は裏参道の入口横にあります。

屋根のある場所で保管されているからか、欠損が無い良い状態の庚申塔です。
庚申塔の正面
六臂の青面金剛像が描かれています。
足元には邪鬼がひれ伏し、その下に三猿が描かれています。

青面金剛像の左に紀年銘が入っています。
目視で確認できる文字は「正●四甲午年」「九月吉日」「敬白」(赤字は判読できないか推定)
この情報から、干支が甲午となる、正徳4年(1714)の庚申塔と分かりました。
青面金剛像の右側の文字は「庚申講結衆」と辛うじて読めます。
青面金剛像の上部にも文字があり「奉供養」(赤字は推定)
左右の側面下部には、文字があるような、無いような...
上一色天祖神社の庚申塔(まとめ)
青面金剛立像と三猿が描かれた正徳4年(1714)の庚申塔でした。
新編武蔵風土記稿によれば、
江戸時代の上一色天祖神社は、正蔵院(真義真言宗/現在は真言宗豊山派)持ちで「神明鹿島香取合社」と称していました。
当時の上一色村は、民戸63と記録されています。
現存する上一色村の庚申塔は、天祖神社にある一基だけです。
村の規模に比べて少ないような気がします。なぜなのでしょうか。
上一色天祖神社へのアクセス
JR総武線 小岩駅から徒歩10分 (800m)