本城寺の庚申塔 ~ 鹿骨の庚申塔河原道石造道標 ~

本城寺の所在地:東京都江戸川区鹿骨4丁目20−1

鹿骨4丁目にある本城寺には、庚申塔が1基あります。
この庚申塔は鹿骨3丁目の田島邸前にあったものが、移設されたものです。
道標にもなっていて、江戸川区登録有形文化財「鹿骨の庚申塔河原道石造道標」です。

本城寺
本城寺

本城寺は、日蓮宗のお寺さんで、妙高山 本城寺と号します。(院号はありません)
弘治元年(1555年)に草庵を結んだのが始まりといいます。

庚申塔がある場所

山門をくぐって直ぐ左に、江戸川区教育委員会設置の看板とあります。
境内の大規模整備が行われる前は、墓地入り口にあったそうですが、移設されてます。

本城寺 山門
本城寺 山門

道標にもなっている庚申塔

「鹿骨の庚申塔河原道石造道標」は庚申塔になっている上半分と道標になっている下半分(巨大な台石)で出来ています。

背が高い石造物の上、カメラを向けた先に太陽があるため、逆光で撮影に苦労することになります。

本城寺の庚申塔
本城寺の庚申塔

この庚申塔(道標)は、鹿骨3丁目(前沼橋バス停付近)の田島邸前にあったものです。
今昔マップon the Webで確認すると、その場所は、旧 鹿骨村の端で、道路が二又に分かれるあたりです(この二又に分かれた道は、現在はありません)。道標や庚申塔が置かれて当然と思える場所でした。

元の位置(三叉路)あたりの現在の地図

庚申塔部分を観察する

かなり摩滅し、かつ黒ずんでいるため像容がはっきり確認できません。

六臂の青面金剛が合掌しています。
邪鬼は描かれていないようにしか見えませんが、実はあるのだとか。
庚申塔部分の下部に三猿が描かれています。
石造物の形は、耳付きの駒型と言えば良いのでしょうか、ちょっと特殊です。

庚申塔部分
庚申塔部分

庚申塔部分には、文字は確認できませんでした。

道標部分を観察する

正面の文字は「講中」「西 江戸道」
西に向かえば、鹿骨村の中を通って千葉街道(元佐倉道)に出られます。

左側面を確認します

「北 浅間道」「文化十一甲戌年六月」という文字が確認できます。
文化11年(1814年)の道標(庚申塔)と確認できました。

左側面「北 浅間道」
左側面「北 浅間道」

浅間道とは、浅間神社に向かう道。二又で北東に向かう道が、浅間神社に繋がります。

右側面を確認します

「南 かわらみち」と刻まれています。
二又を南東に進めば、下篠崎村本郷で、現在の篠崎街道に出られそうです。

右側面「南 かわらみち」

本城寺へのアクセス

JR総武線 小岩駅からバス(小76系統)。鹿骨バス停下車、徒歩3分