東小松川中道の庚申塔の所在地:東京都江戸川区中央3丁目2-7あたり
「東小松川中道の庚申塔」は、ミニストップの駐車場の一角にありました。
横を通るのは千葉街道。
この道は何度も通ったことがあるのに、コンクリートブロックに囲まれているためか、庚申塔の存在に全く気が付きませんでした。
庚申塔の横に建っている石柱には「東小松川中道の庚申塔 河原道石造道標」の文字が刻まれていました。
庚申塔の正面から見ていきます
腕が6本ある六臂の青面金剛像が描かれています。
足元はよく見ると邪鬼。青面金剛の顔がノッペリしているのは劣化なのか下手なのか...
邪鬼の下には三猿が描かれているのですが、転倒防止のため台座との間にセメントが埋め込まれていて、三猿は上部のみ確認できる状態。
道標部分は台座のところに刻まれているのですが、1/3は土の中。
江戸川区のホームページによると、昔から、この場所に建っている庚申塔(道標)だそうです。
千葉街道(元佐倉道)と河原の渡しに向かう道の分岐点を示す道標です。つまり、コンビニの裏手を通っていく細い道が河原道です。
庚申塔の右側面を確認
スマートフォンを差し込んで、側面を確認していきます。
右側面に刻まれた文字が、ハッキリ確認できます。
刻まれていたのは、紀年銘。
「文化●年十二月」(●は、「三」か「五」、「十」も「一」にしか見えない状態)
薄暗い祠の中で、文字の判読に苦労します。
手元の資料で確認すると文化5年(1808)の庚申塔。
東小松川中道の庚申塔 河原道石造道標(まとめ)
「東小松川中道の庚申塔 河原道石造道標」は、江戸川区登録有形文化財です。
文化5年(1808年)の紀年銘があり、青面金剛像が描かれた庚申塔部分と道標となっている台座が組み合わされた石造物です。
河原道は、市川市河原対岸の渡し場までの道でしたが、現在、道が残っているのは新中川の手前辺りまでです。
短距離ですが、「今昔マップ on the Web」を使って、河原道を歩いてみると面白いかもしれません。
こちらの庚申塔が建っている場所は、旧 東小松川村です。
明治時代の地図を見ると、このあたりは田畑が広がる場所だったことが分かります。小松菜でも作っていたのでしょうか。江戸川区中央4丁目には「小松菜屋敷」もあります。庚申塔を見たついでに、立ち寄られては如何でしょうか。
庚申塔へのアクセス
JR総武線 新小岩駅から徒歩18分 (1.4km)
JR総武線 新小岩駅から葛西駅前(西葛西駅)行きバス。松島三丁目バス停下車、徒歩8分 (700m)