庚申塔の所在地:東京都江戸川区本一色3丁目12あたりの墓地
看板が出ていない名も無き墓地の片隅に、庚申塔があります。
この墓地は、ある資料では「円勝寺墓地」と書かれてましたが、本当は違うようです。
謎の多い場所にある庚申塔は、撤去寸前の姿で置かれていました。
この墓地の近隣に、「紫雲山 円勝院 光照寺」というお寺さんがあります。江戸川区史によれば、明治5年に廃寺になった「紫雲山 浄本院 円勝寺」を合併、円勝寺があった場所に移転したそうです。
ここは、明治5年以前に光照寺があった場所のようです。
庚申塔がある場所
墓地の入口を入って左手奥に進みます。
庚申塔は、背中を向けるように台座が外された状態で立っています。
しかも、外された台座も立っています。
庚申塔を観察する
瑞雲に乗った日輪と月輪の下に、文字「青面金剛」が刻まれています。
右側面に紀年銘「寛政十二庚申歳」
左側面に紀年銘の続き「十二月吉日」
寛政12年(1800年)の庚申塔と分かりました。
縦置きされた台座には三猿が描かれ、側面に奉納者の氏名があります。
何で撤去寸前に?
2014年頃に撮影された方の写真を見ると、外構はブロック塀。ブロック塀のすぐ横に、台座がある通常の姿で庚申塔は鎮座していました。
現在の外構はアルミ製の柵。この外構工事を機に、現在のような姿になったのでは。
ちょっと残念な姿ですが、後世に残して欲しいものです。
庚申塔へのアクセス
JR総武線 新小岩駅から徒歩15分 (1.1km)