正真寺の所在地:東京都江戸川区北小岩7丁目27−5
江戸川区北小岩にある正真寺には、「小岩田のばんどう道庚申塔石造道標」があります。
この「小岩田のばんどう道庚申塔石造道標」は、江戸川区の登録有形文化財になっています。
正真寺は真言宗豊山派のお寺さんで、創建は戦国時代末期といわれています。
神明山 西光院 正真寺と号します。江戸時代は、近隣にある神明社(現、小岩田天祖神社)の別当を務めていました。
庚申塔は、山門を入って右手、お堂の横にあります。
庚申塔は、六臂の青面金剛が邪鬼を踏みつけながら合掌している姿を描いています。
邪鬼の下には、三猿も描かれています。
庚申塔の横に建つ石柱は「登録有形文化財 小岩田のばんどう道庚申塔石造道標 造立亨保八年六月吉日」と書かれていました。
庚申塔の左側面に紀年銘が入っています。
肉眼でも「亨保八癸卯歳六月吉日」と判読できました。
亨保8年(1723年)の庚申塔でした。
庚申塔の右側面を確認します。
石造物のコンディションが今一つであるため、文字がほとんど読めません。
読めたのは、「小岩田村」「講中」「観音堂」。
てっきり道標部分は右側面だと思い込んでいましたが、青面金剛像が描かれている正面の左側に小さな文字を発見。一部判読できない部分がありますが、「これ●左●んどうみち」と読めます。
読めなかった文字をネットで調べてみると、最初の●は「ゟ」だといいます。「ゟ」は文字なの?と思いますよね。「ゟ」と書いて「より」と読む合略仮名。
「左」の次の文字●も、「ば」と読む別の文字らしいです。
ところで、この庚申塔は、元々、この場所にあったのではなく移設されたもの。
正真寺は、昭和の時代にあった江戸川の拡幅工事で、この場所に移転しています。
正真寺へのアクセス
京成本線 江戸川駅から徒歩13分 (1km)
京成本線 京成小岩駅から徒歩13分 (1km)