上今井(江戸川区江戸川3丁目あたり)の神社巡りをしてきた

都営新宿線の瑞江駅を起点に、ぐるっと時計回りで上今井(江戸川区江戸川3丁目あたり)まで含めたエリアの神社巡りをしてきました。
一之江駅を起点で、ぐるーっと回っても距離は変わりません。便の良い駅を利用してみてください。

小さなエリアでの神社を巡る旅ですが、それなりに発見があって面白く巡れます。

上今井八雲神社

上今井八雲神社の所在地:江戸川区江戸川3丁目24-9

瑞江駅から15分ほど旧江戸川に向かって歩くと「上今井八雲神社」に到着します。
篠崎街道と都道450号線の交差点付近にあり、近隣には旧江戸川、造船所や水神宮など水に関わるものがあります。

上今井八雲神社
上今井八雲神社

木の陰になって見えにくいところに江戸川区教育委員会設置の説明書き看板がありました。

そこには「旧上今井村では香取神社と並んで人びとから尊崇された鎮守」とあります。
創建は不詳です。水路の神様として信仰されていたそうです。

上今井八雲神社 本殿
上今井八雲神社 本殿

上今井八雲神社で行われる七月の満月の夜の大祭では、参拝者に笹の枝に団子と神符を付けた笹団子を授け無病息災を祈った。珍しい風習だが、今も引き継がれて行われているそうだ。(江戸川区無形民俗文化財に登録されている)

水神宮

水神宮の所在地:江戸川区江戸川3丁目11あたり

道路を挟んで八雲神社の向かい側にあったのが、水神宮。
交通量の多い道路なので、信号のある場所で渡りましょう。信号の待ち時間は長めですが...

水神宮
水神宮

道路から一段低いところに降りた場所で、ベンチのある広場の一角です。

水神宮 祠
水神宮 祠

祠が2つあります。

右の大きい方の祠の右横に水神宮と書かれています。左横には昭和50年の年号が読めました。

左隣の小さい祠も、年号が読めます。「安永四乙未年(1775年)」と古いものであることが分かります。

それ以上の情報は、ネットを探しても出てきませんでした。
水路の神様の目と鼻の先にある水神宮には興味津々なのですが、何か資料ないのかなぁ。

上今井香取神社

上今井香取神社の所在地:江戸川区江戸川3丁目44-8

水神宮を出て、道路を渡ったら、都道450号新荒川葛西堤防線を、一之江方面に歩いて行くと「上今井香取神社」があります。
「上今井香取神社」に到着する寸前の路地に赤い鳥居が見えますが、その鳥居は民家の庭先にある稲荷社です。私は興味半分で、路地を曲がりましたが...

上今井香取神社
上今井香取神社

鳥居の左横に由緒書きの看板が出ています。
旧上今井村の総鎮守。創建は永禄7年(1564年)だそうです。

上今井香取神社 社殿
上今井香取神社 社殿

社殿は、昭和49年に再建されたと説明書きにあります。
引き続き上今井香取神社の境内社を見て回ります。

八幡社? 上今井香取神社の境内社

この境内社が何なのか私には分かりません。
どうしたら、これが八幡社と判るのか教えて欲しいです。

八幡社? 上今井香取神社の境内社
八幡社? 上今井香取神社の境内社

結局、人様のホームページを盗み見て、知ったかぶりして八幡社として写真を掲載することにしました。恥ずかしい。

尚、新編武蔵風土記稿には、上今井香取神社の末社として「八幡社」の記述があります。

上今井の富士塚

江戸川区には富士塚が結構あるようで、その内のひとつが「上今井の富士塚」。

江戸川区には、都内23区で最大の16基の富士塚があるそうです。この内10基が、江戸川区の有形文化財に登録されています。
もし、富士塚や富士講に興味があるならば、江戸川区の文化財係で「江戸川区の富士講と富士塚」という調査報告者を売っています。

上今井の富士塚
上今井の富士塚

庚申塔(青面金剛)

結構なサイズがある立派な庚申塔です。

庚申塔(青面金剛)
庚申塔(青面金剛)

この庚申塔の詳細を知りたい方は、下記のコンテンツも合わせてご覧ください。

稲荷社 上今井香取神社の境内社

鳥居の向こう側にあるのは小さな祠。祠の台座には小さな狐が乗っていた。
狐が乗っていなかったら、絶対に分からないレベルの難易度です。

稲荷社 上今井香取神社の境内社
稲荷社 上今井香取神社の境内社

金刀比羅宮 上今井香取神社の境内社

これは、私でも分かりました。鳥居の神額に名前が書いてあるのが一番助かる。

金刀比羅宮 上今井香取神社の境内社
金刀比羅宮 上今井香取神社の境内社

金刀比羅宮って珍しいって思ったが、調べると都内にもポツポツあるんですね。知らなかった。

上今井胡録神社(大六天宮)

上今井胡録神社(大六天宮)の所在地:江戸川区江戸川3丁目41

折り返し地点に来ました。川沿いの道を離れ、鎌田西通りに出ます。
鎌田西通り沿いあるのが、「上今井胡録神社(大六天宮)」です。

上今井胡録神社(大六天宮)
上今井胡録神社(大六天宮)

手入れの行き届いた境内。近年綺麗にしたと思われる塀や鳥居。
境内の広さの割に、こじんまりとした祠が2つ。

新編武蔵風土記稿にも上今井村の項に「大六天社」として記載がある。但し、某有名サイトでは上今井村の「天王社」としている。エビデンスがなく判断がつかないので、両方書いておきます。

上今井胡録神社(大六天宮)祠
上今井胡録神社(大六天宮)祠

小さい祠の方は、一部壊れていますが、右横に年号が書かれています。

「宝暦十四甲申五月吉日」と読めます。つまり、江戸時代の中半、1764年5月には、創建されていたと推測されます。

山王神社

山王神社の所在地:江戸川区江戸川3丁目5-6

鎌田西通りを瑞江方面に進んでいき、鎌田川親水緑道のところで右折。但し、鎌田親水緑道を歩かず、水の流れに沿って進みます。鎌田親水緑道は、親水緑道というのに、水が流れていないところを進んでいく不思議。しばらく歩くと「山王神社」があります。

山王神社
山王神社

社殿を除いて、比較的新しそうな神社です。
鳥居や灯篭など見ると、どれも平成16年建立の文字が入っています。

山王神社」と石柱には書いてありますが、鳥居の神額には「日枝神社」「三峯神社」と書かれています。どういうことなのでしょうか?

江戸川区史では、「日枝神社」として紹介されています。
「日枝神社」と「三峯神社」を御神符として祀る。創建は不詳であるが、元禄十年の検地に記録されている。無格社で安養寺持ちであった。

さて困ったことに、新編武蔵風土記稿では上今江村の項に「安養寺」という寺は記載がない。浄興寺が山王社を末社に持つとは記載があるが...。で、もしかしてと思い下鎌田村の項を調べると、安養寺持ちで山王社が出てきた。

いつの間にか、下鎌田村に足を踏み入れていた。

山王神社 社殿
山王神社 社殿

2015年に訪問された方のブログを見ましたが、周辺の雰囲気が全く異なります。
2015年当時は、木々がうっそうとして、もう少し趣がある感じでしたが、今は綺麗に刈り込まれたり、間引きされたりしています。

内手八幡宮

内手八幡宮の所在地:江戸川区東瑞江2丁目35あたり

山王神社を出発した後は、路地裏を右に左に曲がりながら進んでいく。もう完全にgoogleの地図なしでは歩けないレベルの難易度。住宅街の中にあるのが、「内手八幡宮」です。

江戸川区史では、維持困難のため近隣の豊田神社に合祀されたことになっているが、実はある。

内手八幡宮
内手八幡宮

見ての通り、比較的新しそうである。平成25年に建立の神社。
豊田神社に合祀した後、再度、分祀したのだろうか。

江戸川区史によれば、内手八幡宮は、「香取大明神、稲荷大明神、山王権現をまつる古社」だった。

内手八幡宮 社殿
内手八幡宮 社殿

「内手八幡宮」の参拝で、本日の神社巡りは終了。

瑞江駅に戻る途中に「豊田神社」があるので、寄り道しても良いかも。
豊田神社は雰囲気の良い神社です。特に御神木が良い感じなのでおススメ。
下鎌田の富士塚もあります。