電子レンジで冷凍ごはんの温め時間が妙に掛かる。不具合が出て気付いた自動調理より手動設定がおすすめの訳

我が家の電子レンジは、購入後9年が経過。そろそろ、買い替え時と思われる不具合が出始めました。

電子レンジ
電子レンジ

そのひとつが、毎日お世話になっている「冷凍ごはんの温め」。
妙に時間が掛かっていることに気が付きます。

ごはん
ごはん

時間を計測すると、3分20秒から4分20秒
熱々のごはんに仕上がっているのですが、やりすぎ。
熱過ぎなだけでなく、美味しくない。

半年前は、2分30秒で温めができていました。

まずは、電子レンジの取扱説明書を読み直す

東芝の取扱説明書(過熱水蒸気オーブンレンジER-KD8)には、次のように書かれています。「手動加熱の設定時間の目安「ごはん1杯(150g) 約2分30秒」

ぼろぼろになった取扱説明書
ぼろぼろになった取扱説明書

我が家の冷凍ごはんの重さを量ると、一膳が170g~225g。

1合炊きで、ごはん2杯分、ごはん一杯が150gというのが一般常識と思っていました。

さらに驚いたのは、あまりにごはんの重さに差があるということ。
使っている保存容器が3種類ありサイズがバラバラなのと、適当な性格が原因です。

ごはんの冷凍保存容器
ごはんの冷凍保存容器

ごはん1杯は、何グラム?

ネットで調べてみたところ、一般的には1合炊きの場合、以下のようになります。

1合のお米(150g)、炊飯に使う水が200cc(200g)、合計350gで、出来上がるごはんの重量は約330g。
水加減や炊飯中の蒸発度合で出来上がりの重量が変わるらしいです。

つまり、ごはん1杯は、165g。
それに比べ、我が家のごはんは、何と重いのでしょうか。

我が家は炊飯に、シャトルシェフを使っています。
炊飯に使う水は、標準では、かなり多い240cc(240g)。私は、少し硬めのごはんにするため、1合あたり227cc(3合で680cc)にしています。
シャトルシェフは蒸気口の無い蓋ということもあり、かなりの水分量が残るようです。

シャトルシェフ
シャトルシェフ

さらに今の時期は、新米が出回っています。お米自体も水分量が多そうです。
使用しているお米(つや姫)の重さも量ってみると154g。誤差程度の差しかありません。

実際に3合炊き、出来上がりの重さを量ると1,102gになりました。
6等分したときの重量は184g。
なるほど、我が家のごはん1杯が重い理由が分かりました。

水分量の多さが、電子レンジの温め時間に影響したのでしょうか。

確かめてみます。

自動調理ではなく、手動で加熱時間を設定

使ったのは、173gの冷凍ごはん。

600Wで2分30秒に設定して調理開始。

出来上がりは、

「ごはんはホカホカに温められ美味しいが、容器は所々冷たい状態」

ごはんの温めに使用した容器
ごはんの温めに使用した容器

これで十分なのですが、
なぜ、自動調理だと3分20秒〜4分以上加熱することになったのでしょうか。

ごはんの重量と電子レンジの調理時間が比例するならば、加熱時間は2分40秒で済むはず。
いや、半年前は2分30秒で容器まで熱々になっています。
やはり、何かがおかしいと気が付きます。

電子レンジの調理で起きている現象と原因を整理

実は、ごはんの加熱時間が異常に長くなっただけではありません。

いま、起きている現象は

・ごはんの温めに時間がかかっているが、仕上がりは激アツ状態(自動調理)

・冷凍食品(しゅうまい)の調理で、温度ムラが出て美味しくできない(手動設定)

・野菜の下ごしらえなど耐熱ボウルを使った調理には不具合が出ない(手動設定)

原因を探ることにします。

電子レンジの経年劣化による不具合は、だいたい以下のような原因です。

原因1.経年劣化による、温度を検知する赤外線センサーの異常

原因2.電子が均一に食品に当たらなくなった

原因3.加熱能力の低下。マグネトロンの劣化でマイクロ波が弱くなった

我が家の電子レンジは、
スチームオーブンレンジですが、今は電子レンジ機能しか使っていません。
フラットテーブルなので、ターンテーブル固有の経年劣化はでません。

マグネトロンの寿命とは
マグネトロンという部品は、真空管のようなものらしいです。
真空管のことも良く分かってませんが、
経年使用でプチっと壊れる部品と経年変化で性能が低下する部品で構成されています。
使用時間が1000時間から2000時間で、突然壊れるか、性能低下で食品が温まりにくくなるかが発生するのだとか。
平均的な使用時間で、10年から20年が電子レンジの寿命だそうですが、個体差があるので、「短命なのもいれば長寿なのもいる」というのは人間界と一緒。

赤外線センサーの異常

検証の前に、電子レンジの庫内清掃を行いました。
庫内の汚れは、電子の飛びを悪くする要因。結果として、温めにムラができたりするそうです。

さらに、9年間清掃をしたことがない赤外線センサーの部分を綿棒で拭っておきます。
綿棒には、薄っすらと茶色い汚れが付着。
綿棒2本目で、汚れが付かなくなりました。

これで直ったら、見つけもの。

検証で使ったのは、204gの冷凍ごはん。
毎回グラム数が違うのはテスト方法としてはアウトですが、許してください。

今回は、自動調理(ごはんの温め)で時間を計測しました。

結果は、残り時間35秒と表示が出たところで強制終了。
強制終了になるまで、3分加熱していました。

容器もごはんも熱々というか、完全にやり過ぎ。
後35秒もやっていたらと思うとゾッとします。

どうやら、食品の表面温度が正しく検知できてない様子。

不具合が出始めたら本当は買い替え時なのですが、こちらにも事情があります。

自動調理はできなくなりましたが、温める機能は、まだ大丈夫そう。
手動で調理時間をセットすれば良いだけじゃないか…

少しだけ手間が増えますが、まだ使い続けれそうです。

ところで、170gから200gオーバーまで様々な重量の冷凍ご飯。
最適な加熱時間は、何分なのでしょうか。

電子が均一に食品に当たっていない

次に用意したのは、195gの冷凍ご飯。

手動設定で、600W&調理時間を2分30秒にセットして、温め開始。

出来上がりは、容器は冷たいところが多くなりました。
肝心のごはんは、熱いところと冷たいところが混じっています。
温かいところは、激熱に近い温度。冷たいところは、まだ凍っています。

ごはんの量が増えたことで、温度差が大きくなった感じ。
調理時間を伸ばせば冷たい部分が減りそうですが、美味しく仕上がったか疑問の結果に。

ここからは想像ですが、
自動調理は、温度ムラを無くすためごはんの量にあった時間、1000Wで加熱し600Wに切替ていたのかも…

容器のせいで、温度がまばらになるのか

保存容器を使わず、ラップで包んで冷凍

次に、電子レンジメーカー推奨の「ラップで包まれた冷凍ごはんをお皿の上で加熱する」を検証します。
これで、上手くできれば見つけもの。

ラップで冷凍ごはん包んで皿の上で温め
ラップで冷凍ごはん包んで皿の上で温め

今回のテストに使うのは190gの冷凍ごはん。
保存容器ではなく、ラップに包んで冷凍保存しました。

特大サイズですが、これが2分30秒で温まれば、大成功です。
電卓の上では3分10秒が最大値。これを上回る加熱時間が掛かるのであれば、加熱能力の低下が原因。

結果は、2分30秒で温度ムラもなく美味しく仕上がりました。

どうやら、ラップで包んだ冷凍ごはんなら、190gくらいまでは大丈夫そう。

適正な加熱時間を探る

続いて、147gのラップで包んだ冷凍ごはんを、600Wで2分30秒加熱。

今度は、いつも通りの少々熱すぎるくらいの仕上がりになりました。
もしかして、もっと短時間の加熱で十分なんじゃないか。

さらにテストを重ねていきます。

148gの冷凍ごはんを使い、600Wで2分20秒加熱。
熱すぎるくらいの仕上がり、温度ムラがないことを確認。まだ、時短できる!
加熱中の様子を観察すると、2分10秒経過したあたりでラップが膨らみ始めました。

これは、ごはんの水分が沸騰している状態。
適温で仕上がるのは2分〜2分10秒の加熱らしいと予測できました。

次は、139gの冷凍ごはんを使い、600Wで2分加熱。
ラップは膨らまないが、温度ムラもなくホカホカに仕上がりました。

テストの最後に、やや重めの160gの冷凍ごはんを使って2分加熱に挑戦します。
足りなければ10秒追加すれば良いだけの話です。

結果は、2分では冷たい場所が残っていました。
いつも食材の右に冷たい場所が残るのですが、ここらが老朽化した電子レンジの限界かもしれません。
10秒追加加熱し様子をみますが、ホカホカには至らず、更に10秒。

自動調理のときは、加熱時間が2分30秒より短くなることがなかったのに、手動設定ではあっさり2分30秒切り。

時間設定の手間は増えますが、美味しく仕上げることはできました。
また、電子レンジの稼働時間が短くなることで、節電にもなります。

ごはんの温め、改善のポイントを纏めると

・ごはんの重量がバラバラだと、自動調理に頼らないと適切な仕上がりにならない。

・手動で調理時間を設定するなら、ごはんの重量のバラつきは最小限にする。

・自動調理より手動設定のほうが、美味しく仕上がって、省エネにつながる。

1食のごはんの量を見直す

健康上の理由で、ごはんの量を減らす

3合炊いて6食分(183g)にしてましたが、7食分(157g)に分割することにしました。

今回、普段使っているごはん茶碗だと150g前後ということが判明。

保存容器に取り分けた時の170g〜220gと大きな差がありました。

これくらい差があると、腹八分目を越して満腹になる、食事時にオカズが足りなくなるなど何かと不便です。

自分が健康的な食事量と思えるごはんの量に合わせることにしました。

バラバラだった1杯のごはんの重量を合わせる

1食のごはんの量が、バラバラだったので、同じような重量になるようにします。

ごはんを取り分ける際に、ご飯茶碗にいったん盛った後、ラップに移すようにします。
かなり面倒くさいですが、これが均等に分ける秘訣かも...
まあ、今までが適当すぎるのですが。

冷凍食品の温めは、どうする?

ごはんの温めは、上手にできるようになりましたが、冷凍食品の加熱がまだ未解決。

問題が発生している冷凍食品は、味の素の「ザ☆シュウマイ」。
3個のときは、600Wで1分40秒の指定です。
半年前までは、何の問題もなかったのに…

冷凍食品メーカーの指定したワット数と時間で加熱しても、温度のムラが大きく出て美味しい仕上がりにならない理由は、なぜでしょう。

また悩み始めます。
ごはんでは手動設定で上手くいったのに、冷凍食品では失敗するのか。

レンジの温めに、容器が関連していることは、
・ごはんの温めのテスト
・耐熱ボウルを使った調理では、加熱に問題ないこと
から間違いありません。

今までは、「ザ☆シュウマイ」の黒い容器を電子レンジのフラットテーブルに直置きしていました。

温まりムラが出たときの対処方法としては、
・出力を落とし時間を伸ばす
・途中で食材をかき混ぜる
・四角い容器より丸い容器を使う
などあります。

半年前まで、問題がでることはなかったのですが...
温まりにムラが出るようになってからは、600W・1分40秒加熱から500W・2分加熱に変更していしたが、温度ムラが多少緩和された程度でした。

どうやって調子が悪い電子レンジで、「ザ☆シュウマイ」に均等にマイクロ波を当てるか悩んだ結果...

下に皿をひくことにしました。成功する根拠はありません。
ごはんの温めで上手くいったパターンを試してみた、、、それだけ。
使ったのは、ごはんの温めにも使った普通の丸いお皿。

皿にのった「ザ☆シュウマイ」
皿にのった「ザ☆シュウマイ」(温め前)

冷凍食品メーカーの指定時間通り、600Wで1分40秒加熱。

何と驚いたことに、温度ムラもなく熱々の仕上がり。

お皿にどんな効果があるのか分かりませんが、結果オーライ。

思いつきの対策でしたが、電子レンジ完全復活。

こうなると、悪魔がささやきます。
「600Wで1分30秒は、試さないのか」

「はいはい、試してみますよ。」

結局、電子レンジを買い換える

楽天市場のブラックFridayセールで、衝動的にポチりました。

今年2回目の衝動買いで、単機能の電子レンジを購入。

パナソニック製 電子レンジがやってきた
パナソニック製 電子レンジがやってきた

ずーと気になっていたのは、食品の右側が温まり難いという状況。

新品に買い替えて、均等にマイクロ波が食品にあたるなら、無理して使い続けるより経済的じゃないのか?

そんな思いを言い訳にしての衝動買い。
前回の衝動買いは大正解でしたが、さて今回は?