コロナ禍で外出が減り、テレビの視聴時間が増えた結果、電気代が上昇。
家計を圧迫するようになったので、電気代の安いテレビに買い替えました。
13年間使ったとはいえ、壊れていないものを買い替えるのは、かなり迷いました。
年間消費電力が最も少ないテレビに買い替えた
電気代が買い替えのきっかけになったこともあり、
価格コムで40インチの液晶テレビを、年間電気代が少ない順に表示、一番上に来た液晶テレビを買うことにします。
更に、価格コムで表示されている最安値店で、ぽちっとして購入手続きをします。
買ったのは、東芝のREGZA 40V34。
1年ほど前に販売開始された製品で、価格がだいぶ下がってきていました。
それにしても、年間電気代が少ない順に並べましたが、最も少ないのが購入した製品の1350円、一番高かった機種は3861円と3倍近い差があります。
電気代が大きい方には、4K対応のテレビが並んでいますが、BS放送を殆ど観ない私には必要ない機能です。私の場合、量販店の店頭で買う イコール 『気付いたら店員さんのおススメ製品を買ってる』なので、ネットで買う方が良いのです。
ネットで買いましたが、ちょっとだけ迷いました。
今回購入したテレビの金額に、プラス1万円すると4K対応の最安値製品が買えます。但し、その製品の年間電気代は、3861円と断トツ。でも、プラズマテレビよりも電気代は安いのです。
新旧の電気代を比較
新旧のテレビの電気代の比較表を作成しました。
比較表を作っていて気が付きました。私は、型落ち品が大好き。
画面サイズが、アップしているのに電気代は1/4になりました。
13年前のテレビ、しかもプラズマテレビと比較しているとは言え、これは大きな差です。
買換え前 | 買換え後 | 差 | |
種類 | プラズマ | 液晶 | 色の再現性⇒消費電力 |
画面方式 | フルハイビジョン | フルハイビジョン | 同じ |
画面サイズ | 37インチ | 40インチ | 画面3インチUP 外寸は逆に減少 |
発売年 | 2007年 | 2020年 | 13年の進化 |
購入年 | 2008年 | 2021年 | 型落ちで安くなった ところで購入 |
定格消費電力 | 298W | 70W | 約 1/4 |
年間消費電力量 | 209kWh | 50kWh | 約 1/4 |
Looopでんきの電気代で計算してみると、年間の電気代は
買換え前が5518円、買換え後が1320円となります。
これは、あくまでも机上計算の結果。
プラズマテレビの電気代は、こんなものでは済んでいませんでした。
年間消費電力量とは。そこから計算できること
スタンダードモードを標準状態とし、1日 4.5時間の動作時間と19.5時間の待機時間で算出した年間の消費電力量です。(注:どのモードで計測するかはメーカーが決められますが、工場出荷時の標準モードとするようです)
ここから、標準状態の動作時の消費電力を計算してみます。
待機電力は取扱説明書に掲載されているので、次のような方程式に
A = 年間消費電力量 ÷ 365日
B = A - ( 待機電力 ✖ 19.5時間 )
動作時の消費電力(時間あたり) = B ÷ 4.5時間
*但し、データ取得時の消費電力は誤差の範囲とし計算に含めてません。
プラズマテレビは、127W
液晶テレビは、29W
定格消費電力の半分以下と出ましたが、実際のところはどうなのでしょうか。
液晶テレビの方は、実感と合致するのですが、プラズマテレビの方が、実感より、かなり少なめに出ています。
Looopでんきが提供する電力使用量グラフでは、プラズマテレビを使い始めると、0.2~0.3kWhの電力消費増となっていました。
2010年の省エネ法改正で、そのような実感の差が生じているのかと予測しましたが、それ以上は...
意外なことに待機電力が増えた
テレビを買い替えて、驚いたことが2つあります。
ひとつ目は、待機電力が増えたこと、ふたつ目は、本体OFFでもリモコンOFFでも待機電力が変わらないこと。
取扱説明書に書かれた待機時電力量を、表に纏めました。
プラズマテレビ(2007年) | 液晶テレビ(2020年) | |
待機時消費電力(本体OFF) | 0.05W | 0.4W |
待機時消費電力(リモコンOFF) | 0.1W | 0.4W |
番組表(データ)取得時 | 18W | 10W |
実測値は、後半の方に記載してあります。
今回購入した液晶テレビには、番組表の受信をする/しないの選択ができる設定があります。
13年前のプラズマテレビには選択肢がなかったので、節電という点で進化が感じられます。
DVDレコーダーを止めて、外付けハードディスクに変更した
テレビを買い替えたのを機会に、2007年から使っていたDVDレコーダーを止めて、外付けハードディスクに録画するように変更しました。
変更した理由は3つです。
・経年劣化で、DVDの機能は失われ、単なるハードディスク・レコーダー化してたこと
・電源が入ると、ハードディスクあたりから、異音がして煩かったこと
・外付けハードディスクが、7千円程で手に入ること
この変更も含め、消費電力の変化を実測しました。
新旧構成で消費電力を実測、驚きの結果が
測定に使用したのは、サンワサプライのワットモニター、TAP-TST8N。
最小で0.3Wまで測れるので、多くの機器の待機電力まで測定できます。
まずは、待機電力(実測値)の比較
テレビ単体と、テレビとレコーダーの合算値を測定します。
機器 | 待機電力(実測値) | 待機電力(カタログ値) |
プラズマテレビ | 0W(測定不能) | 0.05W |
プラズマテレビ+DVDレコーダー | 1.2W | 1.6W |
最新液晶テレビ | 0.7W | 0.4W |
最新液晶テレビ+外付けHDD | 1.1W | 不明 |
測定結果で、驚いたことがひとつ、安心したことがひとつありました。
驚いたのは、テレビ単体での待機電力。
既にカタログ値比較で待機電力が増えていることは知っていたのですが、実測値がカタログ値を上回っています。
外付けハードディスクを使用していること、無線LANの設定をしていることから、待機時消費電力がカタログ値以上になったと思われます。
安心したのは、テレビ+レコーダーの合算値を測定した時。
待機電力は新旧で、殆ど変化がありません。
違いがあったのが、テレビの電源を切った直後の振る舞い。
液晶テレビの電源を切った後に、9~10Wの消費電力が数分間続いた後、待機電力の0.7Wになります。
同様に、ACプラグをコンセントに刺した時も、7W前後の消費電力が数分続いた後、0.7Wに落ちます。
重要な、稼働中の消費電力を実測
まずは、テレビ単体で比較
購入した液晶テレビは、外付けハードディスクの稼働と密接に関係しています。
テレビの電源を入れると同時に、ハードディスクの電源もONになります。
単にテレビだけを見ている場合、ハードディスクへのアクセスがないため、一定時間経過後に、自動でハードディスクの電源がOFFになります。このハードディスクOFF/ONの消費電力の差は、6W前後でした。
節電設定による消費電力の違いを実測
最初は、最新液晶テレビの節電設定による消費電力の違いを見ていきます。
映像設定を標準、音声も標準に設定し、画面の節電設定で、「節電1」と「節電2」を実測します。
モード | 消費電力 |
標準 | 27W |
標準+節電1 | 21W |
標準+節電2 | 18W |
節電1と節電2の違いは3Wしかありませんが、節電2の画面はかなり暗く、字幕が読みにくいので、我が家では不採用。節電1の設定をすることにしました。(以下、節電1の設定で測定)
最新のテレビなら、2010年に改定された省エネ法によって、カタログ値と実測値に、殆ど差が無くなったことも確認できました。
古いプラズマテレビも実測してみる
プラズマテレビの消費電力を実測します。
この時、地上波、BS放送など入力ソースによる消費電力の違いもみていきます。
地上波 | BS放送 | ネット放送 | |
プラズマテレビ | 150~170W | 240~270W | 非対応 |
最新液晶テレビ | 21~22W | 21~22W | 21~22W |
見て分かる通り、13年前のプラズマテレビは、地上波とBS放送で大きく消費電力が異なります。
今回買った液晶テレビと比較すると、BSで消費電力の差は10倍以上。
差の少ない地上波でも、7~8倍の違いです。
今年(2021年)、大谷翔平が活躍したので、BS放送はたっぷり観ました。
あ~あ、もっと早く買い替えてれば良かった。
録画中の消費電力も測定
DVDレコーダーの消費電力と、テレビを見てない状態でハードディスクに録画しているときの消費電力量を比較します。
機器 | 消費電力 |
DVDレコーダー | 33~34W |
外付けハードディスクへの録画 | 13W |
DVDレコーダーの4割ほどの消費電力と分かりました。
もっと早く買い替えておけば良かったと後悔
買い替えに掛かった費用は、テレビとハードディスク、リサイクル料を含め5万9千円ほど。
電気代の差額だけで、この費用を全額回収するのは難しいですが、それでも投資費用の6割くらいは、電気代で回収できそうです。
テレビの電源を入れる時の罪悪感。そこから解放されて本当に良かった。