スキマ時間に京都 大原を半日観光

47都道府県全部観光する(18/47は京都府)

所用で京都に滞在中、半日ぽっかりと時間が空きました。
京都にいるけど「そうだ、京都に行こう」の気分。

自由に使える時間は、9時から15時の最大6時間です。
Myルールで、日帰り観光で使える上限額は6千円。

この条件と「滞在先からフラッと出掛けられて、まだ行ったことがない場所」
から、京都・大原を散策することにしました。

2024/3/22 金曜日 曇り 大原を散策

前日の3月21日は、積るほどの雪が降ってました。
地元の方に聞くと、3月の雪は珍しいそうです。
予報では、明日から天気が崩れて雨。

出掛けるなら今という感じですが、急遽、大原に行くことにしたので完全にノープラン。
どうなることやら…

脳内では「京都 大原 三千院 恋に疲れた女が一人…」と、あの歌詞が。

赤の宮から京都バスで大原へ

京都駅から大原行の京都バス(17系統)が走っています。
途中のバス停である「赤の宮」で、このバスに乗車し大原に向かいます。

赤の宮のバス停は、鴨川の支流である高野川のすぐ横にあります。
いつもなら桜が咲く時期なのですが、今年は開花が遅れてます。桜並木が見れなくて残念。

赤の宮バス停
赤の宮バス停

赤の宮のバス停ですが、京都駅から40分走った先。
最近は時刻表通りとならず、50分ほど掛かることが増えています。
今回は8:58のバスでしたが、数分遅れで到着。

赤の宮から終点の大原までは30分弱の乗車です。
本数は平日の昼間で1時間に2本程度と、やや不便。

京都バス 大原バス停
京都バス 大原バス停

乗車した便は、国際会館駅経由だったため、国際会館駅から観光客が乗ってきて満席に。
途中、比叡山延暦寺のケーブルカー乗車駅の「八瀬駅前」にも停まります。

本数が少ないため、平日でも結構混みます。

赤の宮からのバス代は390円。
Suicaなど交通系の電子マネーが使用できるのが便利です。

バス停で2択を迫られる

大原のバス停を降りると、「三千院」か「寂光院」かの選択に迫られます。
どちらも行くのですが、先に行くべきはどっちなのでしょう?

三千院、寂光院。どっちが先
三千院、寂光院。どっちが先

筆者は、歩く時間が短い「三千院」を選択しましたが、これ「選択ミス」。
答えは、後ほど。

大原三千院へ

三千院まで徒歩10分ですが、登り坂を歩くことになります。
三千院は、山の中腹にあります。

京都でもこのあたりは、雪だるまを作れるくらい降雪量でした。

雪だるま
雪だるま

三千院までの道には、流石に雪は残ってないので歩くのには問題ありません。

雪だるまの後ろにあった石碑には、「女ひとり」の歌詞が刻まれていた。
1965年発売、デュークエイセスが歌って大ヒットしたご当地ソング。

女ひとりの石碑
女ひとりの石碑

歌詞の受け売りをするなら、
大原三千院は「恋に疲れた女がひとり」で来る場所なのだ。

今日は、ジジイひとりで来ているが… なにか?

三千院に向かう道
三千院に向かう道

三千院に向かう道。
時間が早いので、途中の店舗は準備中ばかり。

写真を撮った9:40頃は、まだ観光客が少なく風情がある道と思ったが...
昼頃には観光客で溢れかえり竹下通り状態。

観光客の9割が外国人。特に中国系の方が多い。

三千院 門跡
三千院 門跡

坂道を登ったり、階段を上がったりして三千院に到着。
時間は10分なんだけど、快適とは言えない道中だった。

三千院を拝観

天台宗のお寺さんです。

三千院 御殿門
三千院 御殿門

御殿門を入った先に、受付。

拝観料は700円。現金のみの取り扱いでした。

三千院 客殿・本堂
三千院 客殿・本堂

大玄関から入って、客殿・本堂と抜けると、あっという間に外。
所要時間にして3分あるかないか。

外に出ると立派なお庭に目を奪われます。
京都市指定名勝「有清園(ゆうせいえん)」と「聚碧園(しゅうへいえん)」です。

三千院 往生極楽院
三千院 往生極楽院

お庭の中央にあるのが、往生極楽院。
この建物は、重要文化財。

建物の中にある仏像「阿弥陀如来」は、国宝。
往生極楽院と阿弥陀如来像は、「そうだ京都に行こう」のCMでもお馴染み。
本日のメインイベントです。

大原三千院の滞在時間45分。

無音の滝

三千院から更に山の方に15分ほど歩くと、「無音の滝」があります。
折角なので、行ってみましょう。

大尾山登山口
大尾山登山口

登り始めは、アスファルトの道だったのですが、土の道に。
大尾山登山口の看板が出てきたあたりから、残雪が道を覆うようになってきます。

無音の滝まで5分
無音の滝まで5分

「無音の滝まで5分」の看板が出てきました。

川を渡った先の道は完全に雪に覆われていて、これ以上進むのは危険と判断。
「転んで怪我をする前に帰る」という選択をしました。

寂光院へ

三千院の周辺には、実光院(天台宗)、勝林院(天台宗)など複数の寺院があります。
寺院好きなら寄っていくところですが、そこまでではないので、寂光院に向かいます。

失礼ながら実光院や勝林院は、歴史はあるけど有名とは言えないお寺さん。
それでも拝観料が必要なんです。
鎌倉時代より前の寺院は、墓地がないため拝観料という収入(お布施)が必要と言われています。
そう言えば、京都の歴史がある寺院で墓石を見たことありません。

高野川上流
高野川上流

高野川沿いを歩いた後、川を渡り情緒のある田舎道を歩いていきます。

面白いことに、寂光院に向かう道には観光客は殆どいません。

寂光院に向かう田舎道
寂光院に向かう田舎道

人がいない上、日本的な情景が見られるので、歩いていて気持ちが良い。

徒歩20分の道のりですが、全く遠いとは感じません。
それもそのはず、実際に歩くと10分強で寂光院に到着。「看板に偽りあり」

寂光院に向かう 田園風景
寂光院に向かう 田園風景

寂光院が近づくと、「大原女(おはらめ)」の顔出しパネルがありました。
「顔出しパネル」が場違いな気がします。誰が設置しようと思ったのか...

「大原女(おはらめ)」の顔出しパネル
「大原女(おはらめ)」の顔出しパネル

京都大原 寂光院(じゃっこういん)を拝観

京都大原 寂光院は、天台宗の尼寺です。
先程の三千院も天台宗。天台宗の総本山は比叡山延暦寺です。
大原は、天台宗の影響を強く受けた場所なのでしょうか。

京都大原 寂光院(じゃっこういん)
京都大原 寂光院(じゃっこういん)

受付で拝観料600円を支払い。
現金のみの取り扱いでした。

短い階段の先に山門があります。
山門も本堂も質素な感じで、周辺の風景に合って良い感じ。
「侘び寂び」の世界でしょうか。

京都大原 寂光院山門
京都大原 寂光院山門

本堂で参拝をしようとした瞬間、中から呼ばれました。
「説明をするので、こちらへ」
本堂の中には、先客が2組と説明員の女性が1人。

寂光院の説明を3分聞いて、本堂の中で参拝となりました。

寂光院 本堂
寂光院 本堂

本堂参拝後、資料館を見学。

歴史あるお寺ですが、平成12年に本堂が火災で消失。
本堂や本尊は再建されたものの、歴史の重みは年月が作り出すものと気付かされます。

外国人の観光客が少ないのは、その為なのかも。

寂光院の滞在時間30分。

まだ12時なのに売り切れって

寂光院を出たのが11:48。

飲食店を探しながら歩き回ります。
寂光院から大原バス停の間で開店していた飲食店は2軒。
ひとり客が入り辛い店だったり、好みに合わなかったり...

志野 松門
志野 松門

大原バス停から三千院方面に飲食店を求めて歩き始めます。

心に刺さったのが「志野 松門」さんの「八菜らんち(やさいらんち)」。
お値段が高いので、かなり悩んで暖簾をくぐると、「八菜らんち(SOLD OUT)」

まだ、12時なのに売り切れって、どういうこと?

蕎麦を食べて、帰路へ

結局、三千院まで戻って来ちゃいました。
最終的に選んだのは、三千院の前にある「そば処 芹生茶屋(せりょうじゃや)」。

そば処 芹生茶屋
そば処 芹生茶屋

お店に入ると、日本人は少数派。
聞こえてくるのは、外国語ばかり。
メニューは日本語、店名も日本人でも読めない人が多そうなのに、蕎麦や団子を食べる外国人。

お店の方は慣れているのか、言葉が通じなくても注文をとり、会計もこなしてました。
私も、色々な意味で刺激を貰えました。

さて、そんなお店の「にしん蕎麦」のお味は?

そば処 芹生茶屋 にしん蕎麦
そば処 芹生茶屋 にしん蕎麦

普通に美味しかったです。

京都のお蕎麦といえば「にしん蕎麦」
「にしん蕎麦」は私のお人生で、4年ぶり2杯目です。

お値段は、1,200円。
普段、にしん蕎麦を食べる機会がないので、高いのか安いのか…
お店のホームページでは950円とあるが、950円→1050円→1200円と値上げしてきたみたい。

時間があるので、赤の宮を散策

大原から赤の宮に戻ったのは、13:30。
まだ時間があるので、赤の宮を散策することにします。

前から不思議だったのですが、
「赤の宮」。そんな地名やランドマークはありません。
では何故、バス停の名前が「赤の宮」かと言うと...

近隣にある「賀茂波爾神社(かもはにじんじゃ)」の別称が「赤の宮」。

賀茂波爾神社(かもはにじんじゃ)
賀茂波爾神社(かもはにじんじゃ)

境内では、由緒書きに「江戸時代に赤の宮稲荷」と呼ばれていたという記述がある程度。
街なかに「例大祭の通知」が貼られてましたが、そこには「赤の宮神社」とあります。

どうやら、関係者は「赤の宮神社」という名称のほうが好きみたい。
「賀茂波爾神社」は、読めないし、字画も多いし...

京都・大原ひとり旅の費用と感想

予算の上限は6千円でしたが、実際に使ったのは半額近い3,280円。
こんな日帰り旅行も有りかなと思います。

何に使ったいくら
京都バス 赤の宮~大原 往復780円
三千院 拝観料700円
寂光院 拝観料600円
食事代 にしん蕎麦1,200円
合計3,280円
京都・大原ひとり旅の費用

行ってみて分かったが、寂光院は人生始めての訪問だと思います。
あの狭い場所に、修学旅行の団体客は無理。

京都大原の滞在時間は短かったが、京都らしさが感じられ、行って良かったと思った。